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『輝かしい青春』なんて失かった人の雑記

本当にそれでいいのか? - 人間はガジェットではない

概要: インターネットを含め、私たちを包む情報社会のあり方はこのままでいいのか?


人間はガジェットではない (ハヤカワ新書juice)

人間はガジェットではない (ハヤカワ新書juice)

いつぞやに買ったかはもう覚えていないものの、電車での移動時間等に読んでいて、 読み進めれば読みすすめるほど、考えさせられた一冊が、 本書――

人間はガジェットではない (ハヤカワ新書juice)

人間はガジェットではない (ハヤカワ新書juice)

です。

この本はどんな本?

本書、

人間はガジェットではない (ハヤカワ新書juice)

人間はガジェットではない (ハヤカワ新書juice)

は、 バーチャルリアリティの父とも呼ばれている、ジャロン・ラニアーの書いた、インターネットを含め、 現状の情報社会の構造について、疑問を投げかけている一冊です。

本書の中で、ラニアー氏は、今のシリコンバレーのあり方や、 若いネットユーザー達が信奉しているとも言える考え方――不特定多数の集団が、一つの人格として活動する ――という考え方を、サイバネティック全体主義と読んで批判しています。

いや、本書で言われているのは、批判、というよりも、

本当にそのあり方でいいのか?

という問いかけの発信、と言ったほうがより正確かもしれません。

また、本書内では、僕も含めてですが、現在のTwitterとかFacebook、mixi等のSNSにハマる人々の あまりにも軽いfollowing-follower関係を、友達の安売りと述べ、 友達関係を安売りして自分を貶めるのはやめないか? とも語りかけています。

それ以外にも、今のコンピューター社会を縛る、様々なフォーマットやプロトコルに関しても、 それは見直すべきではないのか? と問いかけています。

まあ本書を一言で言い表すならば、それは今のインターネットを含むコンピューター社会に対して、

本当にそれでいいのか?

と問いかけ、

いや、それはそのままでは良くない、今ならまだ間に合う。

と呼びかけている一冊だと思います。

この本を読んだ感想

それで、この本を読んだ感想。

まず、最初はちょっと読みづらかった。 翻訳書だから、というのもあるかと思いますが、著者の言いたい事がうまく飲み込めず、 消化不良を起こしていた、というのが正直なところです。

もっともそれは前半部分の話の事で、後半になるにつれ、著者の言いたいことが飲み込めてきて、 陳腐な言い方になりますが、刺激に富んだ、大変面白い一冊であるように感じました。

また、本書が言葉を変えて何度も問いかけている、本当にそのあり方でいいのか? という問に、ハッとし、自分はコンピューターに合わせて、自分を貶めているのではないか? という事に対して、確かにそうかもしれない、という風にも感じました。

例えばTwitterはまだいいとして、Facebookやmixiと言ったSNSで、 友達百人と言えば聞こえはいいですが、フレンドのマイミクの大量相互登録について、 自分(との友達関係を)安売りしている、という著者の指摘について、 自分もそういう傾向が確かにあった、と感じました。

まあ最も僕ばmixiのマイミクはひとりだし、Facebookのフレンドに関しても、 基本的に両手で数えるほどしかいないんですが、それでも自分の安売りという側面は否定できませんでした。

まあそれで、mixiやFacebookをやめようかとも考えたんですが、 mixiはいいとしてFacebookはprofile widgetsや、いいねボタンを使っている加減で、 それは面倒になることが多そうだ、ということで、今のところそれには踏み込んでいません。

が、もしそれらが解決できるのであれば、自分の安売りをやめる、 という点で、mixiやfacebookといったサービスの利用をやめる、 というのも検討の一つとして考えています。

まあ、本書を読んで、今まで自分が無邪気に受け入れていた、 今のネット社会の考え方について、深く考え直させられた、 という感じです。

この本がオススメな人

本書は、

  • 今のネット社会のあり方に違和感を持ってる人
  • 今のネット社会にどっぷり頭まで使ってる人
  • ネット社会に関する言説について興味がある人

あたりの人にオススメできるんじゃないかと思います。

ただ、ネット社会のあり方について、著者がサイバネティック全体主義と呼んでいる考え方を信奉していたり、 あるいはそれに近い考え方をしている人に関しては、最初、本書の主張は受け入れ難いかもしれません。

現に僕は最初、本書を呼んで消化不良をおこしていました。 まあ全体を読んで考え方をちょっと見直した今であれば、もう一度本書を読めば、 消化不良を起こした最初の方も、何を言いたいのかがわかるかもしれません。

まあそんな感じで、なかなか消化しにくい一冊ではあるものの、 本書は一読に値する一冊ではないかと思います。

以上終了。以下感想

というわけで、久しぶりに書評もどきというか、本のレビューを書いてみました。

いや本当、前のレビューは読んだら書かなければならない、 みたいな感じで書いててやり始めに息切れしたんですが、 本書は僕が心の底から紹介したいなーと思った一冊です。

まあ僕の拙い文章で本書の言いたいことが伝わるかと言えば、 それは否ではないか、とも思うんですが、本書から伝わってくる、

本当にそれでいいのか?

強烈なメッセージは、誰が読んでも伝わってくるのではないか、 と思います。

まあ興味が湧いたら、一回購入して読んで見てください。 今のインターネットを含むコンピューター社会においての、 自分のあり方について、考え直させられる、一つのきっかけになるかもしれません。

人間はガジェットではない (ハヤカワ新書juice)

人間はガジェットではない (ハヤカワ新書juice)