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『輝かしい青春』なんて失かった人の雑記

著作権侵害非親告罪化 + ダウンロード違法化の全面化が成された場合の考察

今日たまたまネットサーフィンしてて、 TogetterでTPPで著作権侵害のなんたら云々、というのを見て、

  1. 著作権侵害の全面非親告罪化
  2. 違法ファイル私的ダウンロード全面違法化

が、成された場合に、いったいどういう事が起きるのか、 という事について、自分の考えをまとめて置きたくなったので書いておく。

著作権侵害の全面非親告罪化の影響

まず最初に、著作権侵害が、全面的に非親告罪化された、 というケースを考えて行きます。

まず、前提知識である親告罪というのを簡単に説明すると、 親告罪とは、刑罰の対象となる行為が犯された場合において、 被害者の訴えがなければ、処罰の対象にならない、 というコトのことです。

で、これの非親告罪化、というのは、簡単に言うと、 被害者の訴えが無くても、処罰の対象にできるようにする、 というコトです。

で、コレを著作権法に当てはめて考えると、 今までは著作権侵害に関しては、著作権侵害が行われた場合に置いて、 著作権者の訴えが無ければ、著作権侵害行為を行ったモノが処罰されない、 という法律が、著作権侵害が行われた場合、著作権者の訴えが無くても、 侵害行為を行ったモノを処罰できるようにする、という事になります。

で、ぱっと聞いただけでは、それって良いことじゃないの? とか思ってしまいますが、今の日本の創作文化に置いては、 この著作権侵害の非親告罪化が、非常に問題となります。

というのも、今の日本の創作文化に置いては、

著作権者の公開許可を得ていない二次創作の公開

というのが、非常に活発に行われており、また、 この公開許可を得ていない二次創作の公開が、 コンテンツ消費行為の一種として行われている、という現状があります。

で、中には二次創作の公開って著作権者の許可がいるの? と思われる方もいらっしゃるのではないかと思いますが、 今現在の日本の著作権法では、二次創作の公開は、 著作権者の許可がいる事と成っています。 んで、この現状の著作権法下では、許可を得ていない二次創作の公開は、 著作権侵害になります。

しかしながら、二次創作の無断公開と言った行為は、 今現在コンテンツ消費行為の一種として行われている面があり、 著作権者側も、よほど看過できなくなった場合を除いて、 二次創作の無断公開を黙認しているケースが多々あります。

んでもし日本の著作権法で、著作権侵害の全面非親告罪化が行われた場合、 いったい何がどうなるか、というと、この著作権者の黙認、と言った行為が、 一切できなくなり、今まで黙認してきた二次創作公開行為が、 著作権者の意向とか関係なしに、すべてが自動的に処罰対象となる、 という事が起きます。

つまり、二次創作文化を生かすも殺すも、すべて警察 or 検察のさじ加減、 ということになります。

で、僕はことさらに警察や検察を嫌っている訳ではありませんが、 過去に、警察やその出身者が、一部の性的表現を法的に規制しようとしたり、 あるいはわいせつ性が低いにも関わらず、成人向けコミックを摘発したりした、 という様な事を鑑みるに、警察や検察と言った機関が、 著作権侵害が全面非親告罪化した場合に置いて、 創作文化を考慮した法運営を行えるか、というと、 僕は疑問を抱かざるを得ません。

僕としては二次創作の公開は、著作権者の利益や、 著作人格権保持者の意向を損なうコトが無ければ、 全面的に認めるべきではないか、と思っています。

ダウンロード違法化の全面化に関する影響

まず、話の前提となるダウンロード違法化とは何かを説明すると、 ダウンロード違法化とは、

  1. 著作権を侵害する形で公開された違法ファイルが
  2. 音楽ファイルか動画ファイルである場合に置いて
  3. それが違法と知っていりながらダウンロードする行為

を取り締まる、という法律規定です。

で、この法律規定は、今年の10月まで罰則が付いていませんでしたが、 この10月から罰則が付いて、懲役とか罰金とかが科されるようになってます。

で、この違法ダウンロードの全面化、というのは、 先ほどあげた条件の二番、音楽ファイルか動画ファイルである場合、 という条件を緩和し、違法ファイルの私的ダウンロードの違法化範囲を、 すべての著作権侵害ファイルにする、ということです。

こう聞くと当たり前じゃないの? とか思われがちですが、 著作権の侵害する形で公開されたファイル、というのは、 実は結構身近にあります。

というか、著作権侵害、というのは、普段私たちが意識をしていなくても、 カジュアルに行われている場合があり、また、それをダウンロードする行為も、 それが違法とは知らず、普通の行為として行われている場合があります。

例えば、

  1. YouTubeにアップロードされた動画を閲覧する
  2. ニコニコ動画にアップロードされた動画を閲覧する
  3. Tumblrの投稿を閲覧する
  4. Twitterのつぶやきを閲覧する
  5. 2chのニュースが転載されたスレを見る
  6. ブログ等でニュースに言及した記事を見る

と言ったシチュエーションで、その閲覧しているモノが、 違法にアップロードされたモノかどうか、なんて意識してもいないし、 またそれを事前に確かめる、というコトはほぼできていないと思います。

また、気に入った記事や動画をダウンロードして保存したりする、 と言った行為等も、普通の日常として行っているかと思います。

しかしながら、このカジュアルに行っているダウンロードして保存する、 と言った行為は、先ほど述べたダウンロード違法化の条件さえ満たせば、 著作権者の訴えがあれば罰せされる行為でもあります。

で、もし仮にこのダウンロード違法化の処罰範囲が、 全著作権侵害に適用されるとならば、 私たちはファイルをダウンロードしたり、 保存したりする行為を行う際に、かなりの慎重さを求められることと成ってしまい、 インターネットの利用そのものについて萎縮せざるを得ない、 という状況になると僕は思います。

非親告罪化 + ダウンロード違法化全面化という最悪の組み合わせ

話を整理すると、

  1. 著作権侵害の非親告罪化とは
  2. 著作権侵害の処罰を、著作権者の意向とは関係なしに行える事
  3. ダウロード違法化の全面化とは
  4. ダウンロードが違法となる条件を、すべての著作権侵害に適用する事

というのが上記二つの話です。

で、これらが組合わさると、

  1. 著作権が侵害された形の情報をダウンロードを行う行為が
  2. すべて刑事罰の対象となる

というコトが起きます。

これは即ち、インターネット上から、何がをダウンロードした場合、 それが違法な情報であれば、問答無用で処罰の対象となる、ということです。

まあ一応情を知って=それが違法としりながらという条件が残っていれば、 違法と知らずにダウンロードした場合には処罰されない、と思いますが、 そもそも上記二つが成立してしまうような事態になったとき、 情を知ってなんていう中途半端なものが残ってるとも限りませんし、 例の遠隔操作ウィルスで冤罪を作り出した警察のあり方からすると、 まあ違法と意識していなかったにも関わらず、違法と認識していた、 ということを強引に自白させる、という事ぐらい、簡単に起きるでしょう。

またもう一個言っておくと、現状のインターネットの仕組みからすると、 インターネット上で何かを見た、聴いた、鑑賞した、という時点で、 裏ではダウンロードは既に行われているので、下手すると、 インターネット上の情報を見た、聴いた、鑑賞した、というだけで、 著作権侵害を理由に処罰される、ということが、起きうるかもしれません。

僕として一番懸念するのは、著作権法が著作権侵害を理由に、 インターネット閲覧罪を作り出すのではないか、 という感じの所ですが、さすがにそれは起きてほしくないし、 また実際に起きてしまったら、それはもう民主主義国家のする事じゃない、 とも思うので、そうならない事を祈るばかりです。

ということで以上。

とりあえず上記二つの条件について、僕が懸念してるコトは、そんな感じです。

まあ懸念というか杞憂で終わってくれたらそれはそれでありがたいのですが、 TPPが云々とか、あるいは強引にダウンロード違法化に罰則付けた経緯からすると、 杞憂で終わらない現実の脅威になってしまうのかなーとも思います。

まあこんな馬鹿げた話、馬鹿げた話で終わって欲しいです。

ということで、今日の所は以上。まる。